遺産相続の手続きが完了するまでの期間は?長期化することがあるのか

遺産の全体像の把握と法定相続人確定が出発点

初めて遺産相続を行うことになった場合、「何から始めればいいの?」「手続きが完了するまで時間がかかりそう」と不安になる方もいるでしょう。

遺産相続にかかる期間は、3〜10ヶ月と言われています。時間に余裕があると感じるかもしれませんが、遺言書の確認や遺産相続手続きなどを行わなければなりません。遺言書がない場合は遺産分割協議を行う必要があるため、遺産の全体像を把握するほか、法定相続人が誰なのかを確定させることから始めてください。

相続人の主張をすりあわせ話し合いで合意を目指す

相続財産の全貌を明らかにし、相続人が確定した後は遺産分割協議を行います。遺産分割協議とは、相続人同士で遺産の分け方や割合を決める話し合いのことです。遺言書の内容に納得できない場合や、遺言書がない場合などに行います。

なお、遺産分割協議には相続人全員の合意が必要ですが、相続人全員が同じ場所に集まる必要はありません。電話やメールなどで参加しても問題ないので、仕事や家庭の事情で直接会えない方は無理のない方法で参加しましょう。

相続人間で対立が深刻なら調停や審判に移行して長期化する可能性も

遺産分割協議で相続人全員の合意が得られれば、遺産分割協議書を作成して遺産相続を進められます。しかし、場合によっては遺産分割協議で話しがまとまらず、相続人間で対立してしまうケースも珍しくありません。

相続手続きが長期化する恐れもありますが、相続トラブルになった場合は調停や審判に移行することも検討してください。調停や審判は自身で進めることも可能ですが、できるだけ弁護士に依頼することをおすすめします。法律の専門家である弁護士に依頼すれば、依頼人の代わりに出頭したり遺産相続手続きを頼んだりできるため、心身の負担を低減してくれるでしょう。

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