遺産を現金化することができる換価分割のメリットとデメリット
遺産を現金化するので相続人間で公平に分配できる
遺産を分ける方法は、現物分割・換価分割・代償分割の3パターンがあることをご存じでしょうか。中でも換価分割は遺産を現金化できるため、相続人間に公平に分配できることがメリットとして挙げられます。
換価分割は、被相続人が所有していた不動産などの遺産を売却して得られた金額を相続人たちが分配する方法です。代償分割では相続人間で争いになる可能性もありますが、現金であれば揉めることなく円満に遺産を相続できるでしょう。
遺産をもとに相続税の納税資金を確保できる
遺産を現金化できる換価分割は、被相続人の遺産相続を誰も望まない場合や、相続人間に公平に相続できる点がメリットとして挙げられます。他にもメリットがあり、相続税の支払いが困難な場合にも役立てることが可能です。
相続税の額は法定相続人の数や被相続人の財産によって異なりますが、場合によっては相続税の支払いが困難な場合もあるでしょう。このような場合、例えば不動産を売却して得たお金で相続税の納税資金に充てられます。ただし、売却額が低い可能性もあるため、換価分割をするかどうかは専門家に相談したうえで決めた方が無難です。
売却による税金支払いと換価のための手間や仲介手数料などのコストが必要
被相続人の遺産を現金化できる換価分割には数多くのメリットがありますが、デメリットがあることも把握しておきましょう。
換価分割で注意すべきポイントとしては、コストが挙げられます。不動産などを売却した場合に税金の支払いが必要になるほか、換価するための手間がかかったり仲介手数料がかかったりといったコストが必要です。また不動産などを売り急いでしまうと安値でしか売却できない可能性もあるため、換価分割をして損をしないかどうかは慎重に確認してください。